ポルカダンスステップ STEP-30

STEP-30
ただいまポルカ6歳5ヶ月・ダンス6歳2ヶ月
■2009年8月23日 決して泳がない犬、ふたたび
ぽるだん
海は寄せてはかえすから。川は流れるから。湖は、、、とにかく泳ぎたくない。
海の向こうの果てまで脚がつけばいいのに!と2頭は考えているだろう。
ここは夏場も海水浴客など誰も来ない。狭いし浅いしフナムシだらけなのだ。
だからこそ危険少なく犬が遊べる絶好の場所。
ただし唯一問題がある。テトラの隙間に入って行きたがるタイプのポルカには、やや危険だ。
テトラの中へと進んだはいいが出られなくなり、進退窮まる可能性がある場所なのだ
ぽるだん
ポルカは考えている。
(テトラの奥で波がざぷんと膨らむ。あれは絶対なにかある。確かめたい)
(前回それをやって出られなくなりかけた。あれ以来テトラに近づくとリードを緩めてもらえなくなった。
でも、あれはきっと生物に違いない。少し奥に入れば捕まえられそうなんだ)
ぽるだん
ポルカはひらめいた。 (そうだ、自分がだめならダンスに調べさせよう)
「ねえダンス、テトラの奥でぴょこぴょこ膨らむ黒い物、気にならない?」
ダンスも当然ひらめいた。 (代わりに入らせる気だなコイツ)
ぽるだん
「嫌、あんなとこ入りたくない。何か動いてて気味悪い。自分で入れば」
「そんな事いわずに。今日だけイジメないから。入って捕まえて来て」
ぽるだん
そんなやりとりがあったかなかったか、
しつこくするならお母さんいいつけてやるー、てな感じで走ってくるダンス。
急ぎすぎて鼻に波がかかり、ショッパイ顔をしながら飛んで帰ってきた。
ぽるだん
ポルカの策略は今回不成功に終ったが、波に対する興味は消えていない。
夜の砂浜で岩にあたって砕ける波を見ると吠え掛かるポルカにとって、
テトラの中で動く波は手が届きそうな位置にいる獲物に見えるのだろう。
ぽるだん